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福八デイリ~「ちょっと長々語ります」
- 2013/04/13(土) 20:09:09
■メーリングリスト:本日の2通目
こんばんは。福八ぷれぜんの福です(^-^)
「あの時、なんであんなこと言っちゃったんだろう?」って思うこと、ありますか?
私には、いくつかあるのですが(´д`)
私の通っていた高校は、当時「日本初のコンピュータ専門の商業高校」と言う触れ込みでした。
私はそこの2期生。
「これからはコンピュータの時代だ!」と言う父の言葉に促され、(実際には制服が当時にしてはめちゃめちゃ可愛かったのに惹かれ)、その高校に進学しました。
一応、5教科も学ぶのですが、3学期の後半は、1時間目から6時間目までがすべてコンピュータ関連の授業でした。
その高校で私は、意外と成績が良かったのですよ。
プログラミングは、答えを先生にレクチャーしたりするくらい得意でした。
簿記も得意で、2年生の1学期に簿記2級も合格しました。
高校卒業後、就職で大阪に出て、私はプログラマーになりました。
開発部の新人研修が始まりました。開発部の新人は40~50人くらいいたでしょうか?
当然私のように、高校や大学でコンピュータを学んだ人もいましたが、中には適正試験だけで開発部に配属された全くの未経験者もいました。
当然、経験者の方が研修の課題をこなすのが早いわけです。
自慢ぽく聞こえるかもしれませんが・・・
私はその中でもおそらく大卒を抑え、かなり出来が良かったと思います。
課題のプログラミングも、いつも1番か2番で完成させていました。
それが、だんだん研修が進むにつれ・・・未経験者だった同期達も、徐々にできるようになってくるわけです。
内心、ちょっと焦っていました。
そして、決定的だった出来事。
研修の最後の方に、かなり難しい課題を出されました。
当然、期限があるわけですが、ほとんどのメンバーが完成できない中、タイムアップギリギリで、私は完成させ、教官のもとに書き上げたプログラムの用紙を提出しました。(当時は、直接コンピュータにプログラムを入力するのではなく、専用用紙に手書きするのが主流でした)
教官が、私の書き上げたプログラムをジックリ吟味します。
そして、チェックが終わり一言。
「最初から書き直し。」
え??なんで??
唖然としている私に、教官が言いました。
「確かに、このプログラムでもシステムは動く。でも、この内容ではとてもお客様を満足させるシステムにはならない。」
悔しくて思わず泣いてしまいました。
そんな私に、教官は「福谷ならきっとできると信じてるから!!」と言ってくれました。
が、やり直しって言われたって、何が悪いのかわからない。
そしてその数時間後、ついにタイムアップ。
研修生誰一人、期限に間に合わなかったということで、全員、教官からそれはそれは怒られました。
私はと言うと、教官に対して不信感でいっぱいでした。
相手は鬼教官ゆえ、言葉にはしませんでしたが・・・
まったくもって納得できませんでした。
他のみんなはともかく、私は期限に間に合っていた!
システムが動けばいいんでしょ?あのプログラムでも、ちゃんと動いてたのに!!
学校ではそれでOKだったのに!
私がプログラマーとしての自信を完全に無くした瞬間でした。
その夏、実家に帰省した私は、友人たちと一緒に、母校を訪ねました。
2、3年の時の担任の先生に近況を報告。
当然、先生にも、件の話をしました。
そして、静かに聞いていた先生が、寂しそうにポツリと私に言いました。
「じゃぁ、この学校で習ったことは、無駄だったんだな・・・」
それに対して私は、「そうです。無駄でした!」と言い放ちました。
結局私は、その会社を1年で辞めてしまいました。
ハローワークの担当者は、私にプログラマーの仕事を勧めましたが、もうプログラマーをやる気力はなく、断りました。
すると、簿記の資格があるんだから、ということで経理の仕事を勧められました。
こちらも、断りました。
コンピュータが得意なら、キーパンチャーの仕事は?
それも、嫌だと言いました。
しまいには、「そんなこと言ってたら、就職なんて出来ないでしょ!!(怒)」と怒られました。
あれから、20年以上経ちました。
今は、プログラマーでもなく、経理でもありません。
でも、パソコンインストラクターを経て、コンピュータに携わる仕事に就いています。
今の仕事、意外と好きです(笑)
今なら、教官の言った意味がよーくわかります。
学校の授業はあくまでも「答え」のある課題。
教科書に答えが載っているわけです。
しかし、実際の社会に出て、システムのプログラムを開発するということは、依頼されたお客様を満足させるものでなくてはならない。
決まった答えが、どこかに書かれているわけではない。
しかも、答えは一通りではない。
まだまだ学生気分が抜けなかった私は、そういう事を受け入れる器を持っていませんでした。
「学校で習ったことが全て無駄だった」と言うのも大間違い。
学校の授業は、私にプログラマーの面白さを教えてくれ、私にその道に進む選択しをくれました。
残念ながらプログラマーを続けることはなかったけれど、それでもやはりコンピュータに携わる仕事を選択し続けている私。
『人生に無駄なことはない。』
「無駄」に思うこともあるかもしれないけど、それは「無駄」なんじゃなくて・・・「回り道」をしただけ。
回り道をした分、近道していたら見つけることができなかった、回り道の方にし
かなかったものを見つけ、経験することができました。
先生は覚えていないかもしれないけれど、いつか会えたら、あの時の言葉を撤回したいです。
「無駄ではなかったです。ありがとうございます。」と。
さらにこれからの数年、数十年後。
果たして私は、どんな経験を経て、どうなっているのかな?
回り道でも、自分なりの道を進んでいたいですo(^▽^)o
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寄り道派の特権
「なんであんなこといっちゃったんだろう?」
なんてことはいっぱいあります(O_O)
若かりし頃の言動を今思い返すと赤面、冷や汗などなどとんでもない言動のオンパレードです。。。
でもね、その時はそれで精一杯だった、良かれと思ってやった、若気の至りだった…ことだしね。
今思うと未熟で浅はかな自分だったと恥ずかしくなりますが、最近はそれもそれ…と思うようになりました。
過去があっての自分だし、今も発展途上中だから、何年か後に思い返して、「ああまだまだ未熟だったなあ」なんて今の自分を思うんでしょうね?
私もたくさんの寄り道、まわり道、道草派ですが、一本道一直線より面白いんじゃない?
あの時のことが今に繋がってる!って感覚は寄り道派の特権ですもん(^^)
琴